栄養科ブログ
栄養にまつわるさまざまなこと、お料理や食事について、私たち管理栄養士や調理師にお気軽におたずねください。
私たちは「食」を通じて、当院を訪れる皆さまの健康や幸せ作りのお手伝いができればと思っております。
2025年7月1日の記事
永井マザーズホスピタル、ありがとうございました!
この度永井マザーズホスピタルを卒業することになりました。
大学卒業から約10年間、産婦人科栄養士として女性の栄養管理に携わせて頂きました。患者さまと、そして心強い同僚との時間を通して自分自身が成長させていただいたこと、感謝の気持ちでいっぱいです。
様々な特色がある病院の中でどの病院でお産をしようか迷われている方々、当院は最新の栄養学を学び、日々ブラッシュアップしている管理栄養士が在籍しております。皆様のこれからの人生が豊かで朗らかになるように、私たちスタッフが尽力させて頂きます。
ネクストステージ栄養科が、これからも楽しみ。ありがとうございました!
HARUYAMA YUKA
日本に必要なプレコンセプションケアは?
TAKAHASHIに引き続き、母子栄養懇話会学術集会のお話をさせて頂きます!
今回の学会のテーマは
【Think Nutrition First~1000日前から始める妊産婦の食生活指導~】
ということで、妊娠前の女性の健康についての講演が多くありました。
今回は、国立成育医療研究センター「日本に必要なプレコンセプションケアとは?」
という演題に注目しました👀
プレコンセプションケアって皆さん知っていますか?
単語の意味としては、pre(前) conceive(抱く、宿る)という意味になります。
つまり、妊娠前にできる将来の健康に向けたアプローチのことを指すのです。
現在は多様性の時代であるため、
性別を問わず、適切な時期に性や健康に関する正しい知識を持ち、妊娠・出産を含めたライフデザインや将来の健康を考えて、健康管理を行うという概念になっています。
日本の新生児死亡率は、世界でもトップレベルに低い為、プレコンセプションケアを行う必要がないのでは?と思う方もいるかもしれません。
ですが、今の日本の問題点としては、
・やせと肥満の二極化
・ヘルスリテラシーが低い
・予防すべき先天性異常を予防できていない
・若者の自己肯定感が低い
・妊娠のリスクの上がっている女性の増加(技術が発展して、妊娠可能年齢が上がっているため)
・社会問題(経済、男女、金銭)
などがあります( ゚Д゚)
このような問題を解決するために、プレコンセプションケアが重要になってくると感じます。
プレコンセプションケアって何をすればいいのと思う方にぜひ使っていただきたいのが
『プレコンノート』です!
『プレコンノート』では、5つの段階に分かれ、具体的なアクションが書かれています。
1. 今の自分を知ろう (基礎体温や男女の身体の違いについて知る。)
2. 生活を整えよう (食生活、禁煙・禁酒)
3. 検査やワクチンを受けよう (性感染症、風疹抗体、がん検診など)
4. かかりつけ医をもとう (婦人科や歯医者など)
5. 人生をデザインしてみよう (人生デザイングラフ)
プレコンノートは国立成育医療研究センターのサイトからダウンロードできます!
https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/preconception/preconnote/
プレコンノートには、基礎体温記録表や、自分の将来のプランニングシートなど、が収録されています。
このような媒体があることを知り、自分を見つめ直し、将来の自分のために今できることがあることを実感しました。
私も未来の自分のためにプレコンセプションケアを始めようと思います!
母子栄養懇話会学術集会ではそのほかにも、学びになる講演が多々あったため
気になったもう1つの演題については、次回お話ししたいと思います(^▽^)/
SHINOHARA