胎児ドック〈予約制〉
胎児ドックとは
超音波診断装置を使って、時間をかけておなかの赤ちゃんの様々な部位を観察します。
当院では、妊娠初期(妊娠11週4日~13週6日)と妊娠中期(妊娠18週0日~20週6日)で行っていて、それぞれ調べる内容が違います。
胎児ドックでは何を調べているの?
妊娠初期では、染色体疾患のリスクを推定する超音波マーカー検査とからだの形の異常の評価を、妊娠中期では、さらに詳しいからだの形の異常の評価をします。
- 妊娠初期の胎児ドック(妊娠11週4日~13週6日)
- 超音波マーカー検査(21トリソミーなどの確率)
形態異常の評価
- 妊娠中期の胎児ドック(妊娠18週0日~20週6日)
- さらに詳しい形態異常の評価
超音波マーカー検査とは
超音波検査による遺伝学的出生前検査の一種で、nuchal translucency(NT)値などを計測し、21トリソミー(ダウン症候群)などの染色体疾患のリスクを推定する検査です。
NT値計測など、超音波マーカー検査には高い技術を要するため、ライセンスを持った医師が実施する必要があります。また、出生前検査の一種であることから、妊婦健診時には行っていません。
妊婦健診での超音波検査との違い
妊婦健診は、お母さんとおなかの赤ちゃんが元気かどうか、妊娠の経過が順調かどうかを判断するために、定期的に行なっています。赤ちゃんの病気を調べる検査ではありませんが、偶然病気が発見されることがあります。

胎児スクリーニング検査とは
おなかの赤ちゃんにからだの形の異常があるかどうか、妊娠24週前後に実施する超音波検査です。基本的に当院で妊婦健診をされている方皆さまに受けていただいています。

胎児ドックや胎児スクリーニング検査ではわからないこと
超音波検査は、形を見て判断する検査です。形態の異常が明らかではない病気(難聴、脳性麻痺など)や特性(自閉症など)を見つけるのは困難です。また、遺伝性疾患は、超音波検査のみで診断を確定することはできません。胎児ドックや胎児スクリーニング検査でまったく異常が確認できなくても、染色体疾患が認められることはあります。形態異常に関しても、胎児ドックや胎児スクリーニング検査で100%わかるものではありません。
対象者
当院で妊婦健診をされる方
BMI≧30の方は超音波検査の描出が不鮮明になってしまうため検査できません。
検査の流れ
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遺伝カウンセリング
- 当院で出生前検査を希望される方には必ず事前に遺伝カウンセリングを受けていただいています。認定遺伝カウンセラーが、科学的根拠に基づく医学的情報をわかりやすくお伝えし、理解していただけるようにお手伝いいたします。その上で、十分にお話をうかがいながら、心理面や社会面も含めた支援を行います。
認定遺伝カウンセラーは、一般社団法人日本人類遺伝学会および一般社団法人日本遺伝カウンセリング学会の登録商標です(登録6115393)。 - 分娩予定日が決定してから予約をしてください。
- 院内で行う対面の遺伝カウンセリングと、ご自宅などでも受けられるオンラインの遺伝カウンセリング、いずれかをお選びいただけます。
- なるべくご夫婦(もしくはパートナーと)で参加してください。
カウンセリング項目 予約方法 対面での遺伝カウンセリング 予約システムから
遺伝カウンセリング → 出生前検査について → 胎児ドックオンラインでの遺伝カウンセリング
「出生前検査ホットライン」詳細やご予約はこちらをご確認ください - 当院で出生前検査を希望される方には必ず事前に遺伝カウンセリングを受けていただいています。認定遺伝カウンセラーが、科学的根拠に基づく医学的情報をわかりやすくお伝えし、理解していただけるようにお手伝いいたします。その上で、十分にお話をうかがいながら、心理面や社会面も含めた支援を行います。
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一般外来受診
- 胎児ドックを予約するには、外来を受診し、医師と相談していただく必要があります。
- 妊婦健診時もご予約いただけます。
- 予約数に限りがありますので、早めの予約をおすすめします。
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アンケート「産科超音波検査につきまして」の提出
- 検査当日までに、妊娠初期にお渡しする『産科超音波検査につきまして』の書類に必要事項を記載の上、提出してください。
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胎児ドック
- 胎児超音波を専門とする医師が超音波検査を実施し、その場で結果をお話しします。
- ご夫婦(もしくはパートナーと)で参加していただけます。
検査後の対応について
- 詳しい情報を得るため、羊水検査などの追加の検査をおすすめする場合があります。
- 検査後も病院全体で支援を続けていきます。ご要望があれば、出生前コンサルト小児科医と面談ができます。また、認定遺伝カウンセラーとの面談や、サポートを受けられる行政の窓口や民間団体の紹介も可能です。ご相談ください。
*その他おわかりにならないことがあれば、遠慮なく医師にご相談ください。