栄養科ブログ
栄養にまつわるさまざまなこと、お料理や食事について、私たち管理栄養士や調理師にお気軽におたずねください。
私たちは「食」を通じて、当院を訪れる皆さまの健康や幸せ作りのお手伝いができればと思っております。
2026年5月30日の記事
MCTオイルってどんなもの?
みなさんこんにちは!
みなさんは「MCTオイル」は聞いたことがありますか?
当院の食堂にも設置しているのですが、
意外と利用して下さる患者様が多いです✨
ですが、実際にはまだマイナーなオイルな印象です。
「ダイエット中の人がコーヒーに入れている油でしょ?」
「妊婦が飲んでも大丈夫なの?」
と思っている方も多いかもしれません。
実はこのMCTオイル、妊娠中のマイナートラブルや栄養補給に、
ものすごく心強い味方になってくれる優秀なオイルになります。
今回は、産婦人科の栄養指導でもよく
おすすめしている「MCTオイルの魅力」と、
妊婦さん向けの賢い使い方をご紹介します。
そもそもMCTオイルってなに?
MCTオイルの「MCT」とは、
ココナッツなどに含まれる「中鎖脂肪酸(ちゅうさしぼうさん)」のこと。
一般的な植物油(サラダ油やオリーブオイルなど)に比べて、
消化・吸収されるスピードが約4倍、エネルギーに変わるスピードが約5倍と、
とにかく仕事が早いのが特徴です。
「体に脂肪としてつきにくく、すぐにエネルギーになる」という性質があるため、
実は病院の点滴や、赤ちゃん用の粉ミルクにも昔から使われている、とっても安全な油なんですよ。
妊婦さんにMCTオイルをおすすめしたい3つの理由をお伝えします☆
妊娠中は、お腹の赤ちゃんのためにもしっかり栄養をとりたい反面、
体調の変化で思うように食べられないことも多いですよね。
そんなときこそMCTオイルの出番です。
① 量は食べられない時の「エネルギー補給」に
「妊娠後期で胃の圧迫感があり食事量が少なくなってしまう」
「すぐにお腹がいっぱいになってしまう…」
そんなときは、いつものスープや飲み物にMCTオイルをひと回し。
小さじ1杯(約4g)で約36kcalのエネルギーを、胃腸に負担をかけずに素早く補給できます。
② しつこい「妊娠中の便秘」対策に
妊娠中はホルモンの影響で便秘になりがちですよね。MCTオイルは腸のぜん動運動を優しく刺激し、便を柔らかくして出しやすくしてくれる効果が期待できます。薬に頼りたくない妊婦さんにぴったりです。
③ 体重管理や「妊娠糖尿病」のケアに
血糖値を急上昇させない油なので、急激な体重増加を防ぎたい方や、血糖値が気になる妊婦さんのエネルギー源として非常に優秀です。
MCTオイルはちょっとだけ「普通の油」と使い方が違います。
次の3点だけ守ってくださいね。
【絶対に加熱しない】
炒め物や揚げ物など、火にかけると煙が出たり泡立ったりして危険です。
必ず「出来上がった料理にかける・混ぜる」方法で使ってください。
【小さじ半分〜1杯からスタート】
一気にたくさん摂ると、お腹がゆるくなってしまうことがあります。
まずは小さじ半分(2〜3g)程度から始めて、
様子を見ながら1日小さじ1〜3杯を目安に調整してください。
【無味無臭だから何にでも合う】
味も匂いも全くないので、お味噌汁、スープ、ヨーグルト、
納豆、ルイボスティーなどに混ぜても味を邪魔しません。
さて、まとめますと
ダイエットのイメージが強いMCTオイルですが、実は…
「頑張る妊婦さんの体を優しくサポートしてくれるお守りオイル」です。
スーパーのオイルコーナー(オリーブオイルやアマニ油の近く)に置いてあることが多いので、
ぜひチェックしてみてくださいね。
日々の食事にお守りをプラスして、心地よい妊娠期間を過ごしましょう!
何か気になることがあれば、健診の際にいつでも栄養相談室で声をかけてくださいね。
INAGAKI
