栄養科ブログ
栄養にまつわるさまざまなこと、お料理や食事について、私たち管理栄養士や調理師にお気軽におたずねください。
私たちは「食」を通じて、当院を訪れる皆さまの健康や幸せ作りのお手伝いができればと思っております。
妊婦の食生活の現状と非妊娠時若年女性への栄養教育
先日、『第11回母子栄養懇話会学術集会』に参加してきました。
管理栄養士の立場として、今の現状を知り、今後どのような対策が必要なのか考えていくと
やはり色々な問題があるんだなと感じました。
このブログでは、
「妊婦の食生活の現状と非妊娠時若年女性への栄養教育」
という演題についてまとめていきます。
こちらの演題は、
名古屋学芸大学 管理栄養学部 准教授である楳村 春江先生
に発表していただいたものになります。
◎妊産婦の食生活の現状
①やせ願望が強い
②妊娠維持に必要な栄養素が満たせていない
上記、2つが主に抱える現在の妊産婦の問題点です。
この問題は、妊娠前からの食生活に大きく依存します。
◎若年女性のやせ願望の現状
社会的要因(メディアリテラシー)によって、ボディイメージ(普通体型の人でも自分は太っていると思い込む)に影響され過度なダイエットややせ願望が強い人が多く見受けられます。
それは栄養学部の学生であっても変わりません。
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このような現状を踏まえ、
先生が実際に栄養学部の学生に行った授業内容は・・・、
“応用栄養学実習”での、「妊娠期の食と栄養」の実習授業です。
テーマ(つわり、貧血、便秘など)を決めて、献立をたて、実際に調理して振り返りを行うといった実習内容です。振り返りでは、“この量の食事自分でも食べられない”、“品数を多くすると作る負担や金銭面が心配”、“栄養士としてもっと簡単な食事提案をしたい”などといったコメントが出たそうです。
栄養教育を通して、本来食べなければならない栄養素量を把握し、正しい知識を増やしボディイメージを上げることは将来的な母子の健康を促進する上で重要な鍵となります。
わたしもこの講演を聴いて、
妊婦さんはもちろん、お腹にいる赤ちゃんが将来ママになっても安全なお産につなぐことができるよう正しい知識をより多くの方にお届けしたいと感じました。
次回も演題内容を書かせていただきます😊
TAKAHASHI